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ALHAMBRA

光の魔法。

●歴史
19c後半、トーマスエジソンにより白熱電球が発明されると、これまでくすぶっていた色彩による芸術表現が一気に開花する事になる。

絵画では、クロードモネが光と影の移ろいによる色彩を追求した表現は"印象派"と呼ばれ一大旋風を巻き起こす。
工芸では、エミールガレやドーム兄弟に代表されるガラス工芸作家が透明なガラスの上に、不透明なガラスを被せ、光が織り成す複雑で重厚な色彩を表現する形で、"アールヌーボー期"を創造していった。
また、日本発木版の浮世絵は何層にも色を塗り固め、オリエンタルで独特な風合いを世界に広めたのも光の影響があったと思われる。



●ここが 匠LOGO

このころの宝飾品は、インド産上質なダイヤモンドが少なくなり始め。
あまり輝かないダイヤモンドをどのように見せるかが一つの彫金師の悩みであった。
そして、良く使われたのが”クローズドセッティング”。
宝石のファセット部分(お尻側)に鏡面仕上げをした金を敷き、石の中を透過した光がその鏡面に反射し幾度となく宝石の中にて分光を繰り返すことにより、輝が増す宝飾が作り出された。


この技術は受け継がれ、今日ではファッション要素を高める技術として使用されている。


”PERLARGE”series/GIOVANNI FERRARIS作

鏡面で無機質な表情の作品の中に、他面にカッティングされたクォーツをセッティング。VICENNZA/ITALY産の鏡面仕上げのチェーンもこの作品の表情に色を添えている。

PERLAGE
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FECAROTTA Collection 

PONTE STRUCTURE(橋脚構造)



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懐かしのGOLD SMITH 達を想う。

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イタリアフィレンツェは、古くから金細工がさかん作られてきた。その歴史は、2500年にもなるという。
多くの金細工師(GOLD SMITH)は振って技を磨き、彫像的で美術的な装飾品を金細工にて作り、カスティラーノ一族はじめ多くの著名な作家を生みだすこととなる。芸術の都。
このフィレンツェの中心には、アルノ川を渡すベッキオ(OLD BRIDGE)と呼ばれる橋がある。
かつて、この地域を統一したメディチ家の当主が邸宅(ピッティー宮殿)と市庁舎(ベッキオ宮殿)を行き来するために、民衆が通る橋の上部に、ヴァサーリ回廊を利用していたがあまり汚らしい橋を見かねて金細工だけを売る店を橋の上に並べさせた。話は有名。



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このPONTE STRUCTURE(橋脚構造)は宝石を4点の爪にて固定し一番採光がしやすくなるようにシンプルに形を整えられたもの。
もちろん一つずつ手作業にて宝石は留められている。高い技術の証です。
さらに、爪の台座はひとつずつベッキオ橋に敬意を払い、橋脚をイメージするデザインとなっています。

今では到底生産コストに合わず用いられなくなった、古き良き時代に切磋琢磨された彫金技術を想い浮かべながら、宝石を身につける事を楽しんでください。



 



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