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今治大丸物語7

初めは、恐い印象の外回りの営業さんも、心通いだすと面白い方が多かった。

S井さん。
何といってもこの方面白い。
お客さんに面白いあだ名を付けて馴染になっていた。
初めてイタリアの宝石商を顧客めぐりに行った際。玄関先にて宝石箱を開け紹介する。
お客さんの玄関は半畳位のつくりで中腰での商談となる。あれやこれや商品の紹介をすると1時間位かかる間、大柄のイタリア人は慣れない中腰でしかも扇風機もない場所で汗びっしょりになりながら売込。
商談が成立して玄関から出てきた際には、腰から崩れるように座り込んでいた姿をみて。
このお客さんをエントランスと名づけよう。。。
清水さん「今日はエントランスいくよ。。。」これだけで、一度体験した者はどっと汗が出た。
他にも、IちゃんやBさんなどお世話になった業者も多かったと思います。

U越さん。
この方も変わっていた。とにかく他の営業より早く仕事に出かける。飯も食わずに営業。
休む暇さえ与えられず、ひたすら車を走らせ多くのお客さんの御用聞きを繰り返す。
お客さんの家まで車から走っていらっしゃった。「お客さん、いいのあるのじゃ~ちょいと見て。」
はにかみながら、でも自身があるとの顔をする。信用のある寡黙な外商の一声で宝石が売れた。
しかし、このストイックさには半端がなく同席している業者は昼過ぎから皆腹をグゥグゥすかして困ったものでした。(笑)

Kにい。
「奥さん。今日は、これです。」
訪問前に車の中で物色しポケットに入れる。一つだけ商品を持ちその一つを販売できる。しかも、100万円はする高価な宝石。手品師。

T坂にい。
ドスがきいた声、見た目が明らかに怖い方。西条市の祭りが三度の飯より好きという。ビジュアルが気合入っており、とても百貨店マンを想像させない方。
この方ににらまれたお客さんは、財布のひもを緩めざる得ない。


その他の営業約20名もみんな凄腕で、いとも簡単に宝石を売る。
この外回りの強い外商営業によって会社は回っていたといっても過言ではなかった。

続く


SALON D'ALIKA KYOTO/サロン・ド・アリカ京都
SDA 




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