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2011.09.14
今治大丸物語8
今治大丸物語8
この街に年2階来るようになり、10年程経ったある日。一本の電話が鳴った。
この街に年2階来るようになり、10年程経ったある日。一本の電話が鳴った。
Tにいからでした。
「どうやら、大丸が閉店するようだ。」だれもなにも聞かされていなかっただけに耳を疑った。
この年2008年はアメリカ巨大投資会社が倒産。そのあおりを受け世界中に大恐慌が吹き荒れた。世界経済が混とんとし株価とドルが下落、高級品が売れなくなりその痛手は百貨店業界に大きな影響をあたえた。百貨店も軒並み倒産に追い込まれた。
今治大丸では大規模スーパーが建設を始め人口のドーナツ化現象も始まっていた事も倒産の決め手となった。
初めて私から宝石を買っていただいたお客さん。スマトラ沖の津波から奇跡的に生還した小生にゲンを担ぎ「いつも付けているのよ。」と指輪を見せてくれたお客さん。厳しく一から仕事を教えてもらった外商。テニスサークル。釣り大会。夏のおんまく祭り、花火大会等。電話の声を聞いたとたんに思い出が湧き出てきた。
「もっとみんなと仕事がしたい。」
30年も同じ地区を回っていた街の顔となっていた
そういうことを感じると、終わりを実感できるようになってきた。
本当に終わるのだ。
無念よりも、自分を育ててくれたこの街この百貨店この外商の友人に感謝を感じるようになってくるようにも心変りしていった。
ありがとう。
SALON D’ALIKA KYOTO/サロンドアリカ京都
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