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2016.01.25
MEINI WORKS
美術の街フィレンツェ

私はフィレンツェの街が好きだ。
私の故郷である京都と姉妹都市であるからというわけではない。
若いころは、パリ、ミラノ、東京など奇抜で目新しい自分にないものにあこがれがあった。
フィレンツェは、大富豪メディチが巨大な資金力のもと、ギリシャ美術品を買いあさり、芸術家を育て、ルネッサンスという当時の美術の常識を打ち破る美術革命を起こした。
今でもこの街に住む者は、メディチの文化を誇りに思い、天才レオナルドダビンチや稀代の画家ミケランジェロ、ボッティチェリ、ブルネレスキ等の美術を感じながら生きている。
この事実だけでも今の日本では感じれない愛国心なのに、十代の若者が地べたにへたり込んで、一日中400年以上前のミケランジェロの作品の模写を石畳にクレヨンで書いている。その若者が現代のパンクバンドのレイジアゲインストザマシーンを口ずさんでいる。
このアンバランスさがイタリアの楽しさだと思う。

ルネッサンス様式の彫金
フィレンツェの彫金技術には、ルネッサンス様式を継承する、エングレービングと呼ばれる技術がある。
作り方は原始的で、一枚の18金の板を折り曲げて、穴をあけて、削って宝飾品の枠を手作りで作る。
たくさんの針やのみ、のこぎりを使い整形していくのだがとても力がいるのかもう手の骨の形、固い金属を掘ることによって変わってしまっている程重労働なのだ。
しかし、力任せで出来るものではなく、作品のデッサンの段階で出来上がるものを想像する必要があり、レオナルド・ダ・ビンチが確立した立派な数学なのだ。

MEINI氏

もう15年以上もフィレンツェ彫金家MEINI氏と交流がある。
初めて会った頃ロレンツォは20代の駆け出しで、親父のチェザーレーさんと共に来日。
カラオケにいってカンツォーネを歌った。
ニコニコと口数が少なく必要な事しか訪ねない。
お客様の目の前で、大切に時を過ごした宝石を見せていただき。
彼ならではの感性に従いデッサンを描く。
創造力、伝統を受け継ぐテクニック、現代的にアレンジした彼ならではの作風そしてフィレンツェ子ならではの素朴な人柄は全国のお客様に人気がある。
時間がかかる
彼は一度作り出すともう他のものには任せれないと、向き合った作品に時間をかける。
まだかまだかと代理店様からの問い合わせに何度となく頭を下げるたびに、やっぱりイタリア人は夏は1か月も休み、昼から酒を飲みやがるなんて否定的な事を考えてしまうのだが、
出来上がりを見ると。
そのいらだった時間が馬鹿だったと思えるほど、良いものが届けられる。
生まれ変わったお客様の大切な宝石は、今まで一度たりとも不満を聞いたことがない。
そして…
彼も史上をにぎわせたフィレンツェ美術家のひとりだ。と歴史の大きさを気づかされるのだ。

18KWG/YG,DIA,GREEN GARNET ”TSAVORITE” PENDANT by LORENZO MEINI
2016年2月6日より約2週間。
イタリアフィレンツェの彫金作家メイニ氏を囲んで、
ロイアルオーダー会を開催いたします。
ご興味のある方は御一報ください。

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