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カシミールサファイヤ鑑定

今は昔、19世紀後半にインドとパキスタンの国境に広がるカシミールと呼ばれる地域に、矢車草の色をもつ伝説のサファイアが約10年位出土していたそうです。
残念ながら、この地方の産出は現在戦争の激しい地区でもあり、ストップしています。

この矢車草の色というのは、透き通ったブルーに全体的に白のレイヤーのが入ったような色目であり、うすく紫がかったようにも見えます。
タイ産などの濃いしつこさはなくしかし薄すぎず。これは、原石が埋まっている母石がタイと違い白ピンクであることが影響しています。

今日でも私が住んでいたスリランカやスリランカに回ってくるマダガスカル産のサファイヤにそういう傾向のサファイヤが見られます。
しかし、カシミール産コーンフラワーブルーというと恐ろしく高価な値がつきます。

当然その多くが、当時製品化された石を摘出した物。

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中央宝石研究所は、コランダムに対して原産国の産地証明を付けるサービスを行っているようです。
拡大、分光パターン、インクルージョンの形態等から分析し、今は亡きカシミアンサファイアをも判別できる。一筆いれるとのことでした。
数キャラットで数千万の価値を生むカシミア産サファイヤ。

我々、商売を行っている物からすると高値の付く石にプレミア製を正当化するありがたい事ですが。。。


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